グリーンスローモビリティ(略称:グリスロ)ってなんだ?高齢者の救世主?
グリーンスローモビリティという新しい交通が注目を浴びています。
時速20km未満で公道を走ることが可能な4人乗り以上の電動パブリックモビリティ(国土交通省)
https://www.mlit.go.jp/common/001236680.pdf
電動自動車なので環境への負荷が小さく(グリーン)、最高速度が時速20km未満に設定されている(スロー)ため安全で運転しやすい。車体は小型(スモール)で狭い道路も走行できる。
イメージとしては、ゴルフカートを公共交通として活用する。(もちろん個人で所有し運転することも可能)
最近、高齢者による運転操作ミスによる痛ましい交通事故が頻発しています。
時速20kmというと自転車くらいの速度(スロー)で、車体も安く、近所の病院や買い物に行くには便利。低速なので比較的安全。窓ガラスがなく(オープン)楽しい等メリットが多いです。
グリーンスローモビリティ
車体にも色々なタイプがあります。
①ゴルフカートタイプ(4~7人乗)・・軽自動車や小型自動車
②電動低速バスタイプ(10人乗り、16人乗り)・・小型自動車、普通自動車
いづれも1回の充電で30km以上走行可能
使われ方(運行形態)としては
①運送事業許可を得る
乗り合いバスやタクシーの事業許可を得て運行する
②福祉タクシーのように、自家用有償旅客運送の登録をして運行する
③「許可等を要しない運送の態様」として運航する。分かりにくいですが、許可や登録をしないで実費(電気代)だけもらうやり方。
アメリカのシニアタウンでは、高齢者の足として活用されている。
温暖な西海岸やフロリダなどにあるシニアタウンでは、高齢者の買い物などの足として免許なしで、カートが利用されているそうです。
個人でも使えます
ゴルフカートでは、国内ではヤマハ発動機が圧倒的なシェアを持っていますが、公道を走行可能で、1台100万~200万円の小型車をベースに開発するため手ごろな価格となる「ランドカ―」を開発しています
今後
国土交通省では、「グリスロ」の活用に向けて、実証調査支援事業を行っていて、今年は7地域が選定されています。
https://www.mlit.go.jp/common/001301753.pdf
最高時速20KMなので、交通量の多い幹線道路では、導入は厳しいかもしれません。
しかし、通院ができなくなる、買い物に行けなくなるなど、タクシーやバスなどが利用しにくい地域にすむ高齢者にとっては、車は必需品となっています。
遅い、安い、手軽なグリスロであれば、ニーズのほとんどをカバーできるでしょう。
高齢者でなくとも、レンタルサービスがあれば、荷物の運搬も可能なので利用してみたいと思います。