技術士に更新制度が導入されるようです
先日、日本技術士会北海道本部の年次大会があったので、行ってきました。
文科省では、技術士制度改革を検討していて、その中で技術士の更新制度を近く導入することになりそうです。
技術士とは
科学技術に関する技術的専門知識と高等の応用能力及び豊富な実務経験を有し、公益を確保するため、高い技術者倫理を備えた優れた技術者」の育成を図るための、国による資格認定制度(文部科学省所管)です。
日本技術士会
技術士と名乗ることができる資格(名称独占)で、弁護士や医者のように独占業務がないという変わった資格です。
現在、登録している技術者は9万人ほどで、「建設部門」の技術士が圧倒的に多いです。
これは、官公庁発注の設計や調査で技術士の存在が必須であったり、入札のアドバンテージが得られるようになっているからです。
私は、建設部門(都市および地域計画)の技術士ですが、資格をとったからといって、給料が上がったりしたこともありません。
面接試験は東京で行われましたが、妻に飛行機代やホテル代をかけてまで、なにかメリットがあるの?と言われました。
更新制度の導入案
他の主要国では、資格の更新が必須になっている。更新の条件としては、CPDを必須としています。
日本技術士会資料
※CPD(技術者の継続教育)とは、Continuing Professional Developmentの略。資格取得後の継続的な資質向上のため、講習会やセミナーなど技術者が研鑽に要した時間を単位に変換したもの。
技術士法では、「技術士は、常にその業務に関して知識及び技能の水準を向上させ、その他その資質向上を図るよう努めなければならない。」としており、普段から資質向上に努めることが責務となっている。
更新制度の導入(案)
現在の案では、
①更新対象は全員
②更新は5年ごと
③講習会の受講とCPD20時間/年以上が必須
となっています。
事前の意見募集では、弁護士や医者には更新制度がないのに、どうして技術士に更新制度をもうけるのかという反対意見も多少あったそうです。
感想
技術者やコンサルタントは、最新の技術動向などを日頃からインプットいていくのが、稼ぎにつながります。
今後は、セミナー、講習会などに参加しCPD受講証を集めたり、更新の費用もかかってくるので、時間もお金もかかりそうですね。