札幌で熊に遭遇したらどうします
札幌では、雪が融けたころから、ヒグマ出没のニュースが流れます。
※札幌では今年4月~今日(5月10日)まで22件の出没情報がある
山菜取りにいった際に、クマの糞や足跡が見つかった、目撃したというケースが多いようです。
ちなみに、私は北海道の田舎に18年、札幌に44年住んでいますが、野生の熊に遭遇したことは一度もありません。
札幌市の対策
今年の3月に、「子供版 さっぽろヒグマ基本計画」が札幌市で発行されましたので、これをもとに、ヒグマ対策について書いていきます。
http://www.city.sapporo.jp/kurashi/animal/choju/kuma/sozai/documents/a5_higuma_plan.pdf
また最近、札幌市は、youtubeに啓発動画を投稿しています。
http://www.city.sapporo.jp/kurashi/animal/choju/kuma/
大都市なのに、札幌で熊が出没するわけ
札幌市域の3分の2を占める森林地帯に熊が生息しているので、市街地に出没するのは稀ですが、考えられるのは
・近年、熊の数が増えている
・札幌には、市街地と森林ゾーンが直接つながっている地域が多いため、迷った熊が出没したり、繁殖期にメスを追いまわして、あるいは、子熊が親とはぐれてなどのケースがあるようです。
ヒグマに出会ったら
めったに遭遇することはないと思いますが、ヒグマに出会ったらどうします?
札幌市のパンフレットには、
・ダメな行為:大声を出す、走って逃げる、石を投げる
背中を向けて走ると本能的に追いかけてくる
・対処法 多くの場合ヒグマが先に立ち去るので
熊の移動する方向を見定め静かに立ち去る。
と書いてありますが、このように冷静に対処できるか自信がありません。
死んだふりをする、とにかく走って逃げるというのは、だめなようです。
http://www.city.sapporo.jp/kurashi/animal/choju/kuma/sozai/documents/higuma_leaflet.pdf
基本的な対策(ゾーニング)
・人とヒグマが会わないために、ゾーニングで対処することが大事。
・人間が暮らすところ(市街地ゾーン)とヒグマの住むところ(森林ゾーン)を分ける
・森林ゾーンでは、ラジオや鈴を鳴らしたりして人がいることを知らせる
・市街地周辺ゾーンでは農作物の被害があるが、電気柵を設置したり、通り道を作らないよう草刈りをする。(進入を抑制する)
・市街地ゾーンにヒグマが出没するのはあまりないが、餌となるごみの管理をしっかり行う。
まとめ
札幌市では、森林ゾーンに接している6区役所に担当者を置いています。
市街地での目撃情報などがあると、警察や学校、町内会などと連携して広報や周知などに忙殺されるそうです。
特に、近くに通学路や公園などがあると、子供の安全を危惧する声が上がります。
一方、ニュースのいい映像になるため、マスコミの過剰な取材が行われます。
運悪く、クマを射殺せざるを得なかったときは、全国にその映像が流され、抗議の電話が役所に殺到したそうです。
北海道の資料によると平成30年度の人身事故は、3件(重傷1件、軽傷2件)でした。
熊への付き合い方といった基本的な知識は、子供のころから、知っておくことは大事でだと思いました。